E型ウイルス

E型ウイルス肝炎とは

E型ウイルス肝炎は、HEV(Hepatitis E Virus)と呼ばれるウイルスが引き起こす肝炎の一種です。主に感染者の便により汚染された水を飲むことで感染します。発展途上国の衛生状態が悪い地域でよく見られる病気で、特に南アジアやアフリカ、中央アジアなどが該当します。感染しても症状が軽度で済むことが多いですが、妊婦が感染した場合は重篤な症状が現れることがあります。

E型ウイルス肝炎の症状

E型ウイルス肝炎の症状には、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる症状)、発熱、倦怠感、食欲不振、腹痛などがあります。これらの症状は一般的なウイルス性肝炎の症状と似ており、特異的な症状があるわけではありません。感染してから症状が現れるまでの潜伏期間は2週間から6週間程度とされています。

E型ウイルス肝炎の原因

E型ウイルス肝炎の原因はHEVの感染です。HEVは主に感染者の便により汚染された水を飲むことで感染します。また、感染者の血液や体液、未調理または十分に加熱調理されていない感染者の肉を食べることで感染することもあります。感染のリスクを減らすためには、十分に加熱調理された食べ物を食べ、きれいな水を飲むことが重要です。

E型ウイルス肝炎の治療法

E型ウイルス肝炎の治療は基本的に対症療法が主となります。抗ウイルス薬や特効薬は現在のところ存在しないため、安静を保ち、栄養状態を整えることが大切です。重症化するリスクが高い妊婦の場合は入院治療が必要なことがあります。また、肝臓の機能が低下している場合は肝移植が検討されることもあります。

E型ウイルス肝炎になりやすい人の特徴

E型ウイルス肝炎になりやすい人の特徴としては、衛生状態が悪い地域に住んでいる人、不衛生な水を飲むことが多い人、肉を十分に加熱せずに食べることが多い人などが挙げられます。また、妊婦や免疫力が低下している人も感染のリスクが高いとされています。

E型ウイルス肝炎の予防法

E型ウイルス肝炎の予防法としては、まず第一に衛生状態の良い環境で生活することが重要です。具体的には、手洗いを徹底し、きれいな水を飲むことが大切です。また、食べ物は十分に加熱調理し、生の肉や魚を避けることも予防に寄与します。ワクチンも存在しますが、現在のところ日本では未承認です。