多血症とは
多血症は、血液中の赤血球の数が正常範囲を超えて増加する病態を指します。この状態になると血液が濃くなり、血栓ができやすくなるため、脳卒中や心筋梗塞といった重篤な疾患のリスクが高まります。多血症には主に二つのタイプがあり、一つは骨髄の異常が原因で赤血球が過剰に産生される真性多血症、もう一つは脱水や低酸素状態などが原因で赤血球が増加する二次性多血症があります。
多血症の症状
多血症の症状はさまざまですが、赤血球の増加により血液が濃くなり、血流が悪くなることで起こる症状が多いです。頭痛やめまい、耳鳴り、かゆみ、手足のしびれ、顔の赤みなどが挙げられます。また、血栓ができやすくなるため、脚の痛みや腫れ、胸の痛みなどもある場合があります。これらの症状は病状が進行すると重篤化するため、早期の発見・治療が重要です。
多血症の原因
多血症の原因は大きく分けて二つあります。一つは真性多血症で、これは骨髄の異常が原因で赤血球が過剰に産生される病態を指します。もう一つは二次性多血症で、脱水や低酸素状態などが原因で赤血球が増加する病態です。真性多血症の原因としては遺伝的な要素や突然変異、骨髄の疾患などが挙げられ、二次性多血症の原因としては喫煙、高地居住、慢性的な低酸素状態が原因となることが多いです。
多血症の治療法
多血症の治療法は原因によって異なります。真性多血症の場合、血液を定期的に抜くことで赤血球の数を減らす治療が行われることが多いです。また、薬物療法もあり、赤血球の産生を抑える薬や、血栓を予防する薬が用いられます。二次性多血症の場合、原因となる病態の治療が重要となります。たとえば、脱水が原因の場合は水分補給を行い、低酸素状態が原因の場合は酸素療法が行われることがあります。
多血症になりやすい人の特徴
多血症になりやすい人の特徴として、まず遺伝的な要素があります。真性多血症の場合、家族に同じ病気を持つ人がいる場合、発症のリスクが高まります。また、喫煙や高地での生活、慢性的な低酸素状態にさらされている人も二次性多血症になりやすいとされています。その他にも、年齢や性別、生活習慣などが影響を与える場合があります。
多血症の予防法
多血症の予防法としては、まず原因となる病態の予防が重要です。たとえば、脱水を防ぐために十分な水分を摂る、喫煙を避ける、適切な運動を行い健康な体を保つことなどが挙げられます。また、真性多血症の場合、遺伝的な要素が影響するため、家族内で同じ病気を持つ人がいる場合は定期的な健康診断を受けることで早期発見につながることがあります。