急性喉頭蓋炎

急性喉頭蓋炎とは

急性喉頭蓋炎は、喉の一部である喉頭蓋(声門を覆う蓋のような構造)が急速に腫れることにより、呼吸障害を引き起こす可能性がある病気です。これは一般的に細菌感染によって引き起こされ、特にヘモフィルス・インフルエンザ型b(Hib)が主な原因とされています。小児に多く見られる病気であり、成人では稀ですが、発症すると重篤な状態になりやすいため、早急な医療対応が必要です。

急性喉頭蓋炎の症状

急性喉頭蓋炎の主な症状には、急激な発熱、激しい喉の痛み、唾液の増加、呼吸障害、咳、声のかすれ、顔や唇の青白さなどがあります。呼吸障害が進行すると、気道が完全に閉塞する可能性があり、これは命に関わる緊急事態となります。そのため、これらの症状が現れた場合には、すぐに医療機関を受診することが重要です。

急性喉頭蓋炎の原因

急性喉頭蓋炎は、細菌感染が主な原因とされています。特にヘモフィルス・インフルエンザ型b(Hib)がよく知られていますが、他にも肺炎球菌や連鎖球菌などが原因となることがあります。これらの細菌は通常、空気を通じて飛沫感染することで人から人へと広がります。また、免疫力の低下が原因で細菌が体内で増殖し、病気を引き起こすこともあります。

急性喉頭蓋炎の治療法

急性喉頭蓋炎の治療には、通常、入院が必要です。これは、病気の進行が早いため、呼吸障害が急速に進む可能性があるからです。入院時には、抗生物質による感染症の治療が行われ、必要に応じて酸素療法や気道確保のための手段が取られます。また、脱水を防ぐために、点滴による水分補給も行われることがあります。

急性喉頭蓋炎になりやすい人の特徴

急性喉頭蓋炎は、主に小児に多く見られる病気であり、特に5歳以下の子供が最もリスクが高いとされています。これは、ヘモフィルス・インフルエンザ型b(Hib)に対する免疫がまだ十分でないためです。また、免疫力が低下している人や、他の呼吸器疾患を抱えている人もリスクが高くなります。

急性喉頭蓋炎の予防法

急性喉頭蓋炎を予防する最も効果的な方法は、ヘモフィルス・インフルエンザ型b(Hib)ワクチンを接種することです。これにより、Hibによる感染を防ぎ、急性喉頭蓋炎のリスクを減らすことができます。また、手洗いや咳エチケットなどの基本的な感染予防対策も重要です。これにより、他の細菌やウイルスによる感染も防ぐことができます。